2024年7月18日、和歌山城公園動物園の初代動物園長でツキノワグマの「ベニーちゃん」が亡くなりました。
ベニーちゃんは、1994年に同園に来園し、2015年に行われた「第1回動物園長選挙」で同園初の「動物の園長」に選ばれ、園のPRなどに活躍しました。私たち市民にとっては、動物園を象徴する存在であり、心の癒しにつながるかけがえのない存在でした。今回ベニーちゃんが亡くなった話を聞いた私たちは、ベニーちゃんが生きていた姿を残したいと思い、和歌山市と協議を重ね、ベニーちゃんの遺骸を譲与いただき、このプロジェクトを立ち上げました。
「和歌山城公園動物園」は、多くの市民が「そこにあって当たり前」と感じる日常の場所です。その動物園で一番大きな姿のベニーちゃんは園の象徴的な存在であり、行き交う人々の心のより所でもありました。そんなベニーちゃんの姿を残すことは、これからも私たちがベニーちゃんに会うことができるとともに、動物園での思い出を家族や友だちと共有し、つながりを持ち続けられることにつながります。そして、ベニーちゃんの生きた証を残すことで、命のかけがえのなさ、生きている一瞬一瞬の大切さを感じていきたいです。
ツキノワグマは私たちの普段の生活ではなかなか身近に感じられない動物ですが、紀伊半島にも暮らしていて、絶滅が心配されています。動物園の動物は「野生からの大使」です。ベニーちゃんの姿を残すことは、ツキノワグマとしての記録を残し、野生動物の保全に向けた研究に生かすことにつながります。そして野生のツキノワグマ、ひいては野生動物について学び、付き合い方を考えるきっかけにもなると考えます。
ベニーちゃんは動物園で推定31歳まで長生きしました。市民に季節の到来を告げるベニーちゃんの「冬眠」は、ツキノワグマの生態に沿い、ベニーちゃんの体調に合わせて行う全国的には珍しい飼育方法です。ベニーちゃんの姿を残すことは、長年の暮らし方を残すことにもつながり、ほかの動物園で暮らすツキノワグマの健康管理や福祉の向上につなげることができます。
はく製作製
骨格標本作製
骨格標本作製に必要な消耗品の購入
返礼品製作費および発送費